
あらすじ
導入
主人公のコーチとなる司(つかさ)の視点で物語が始まる。
司は全日本選手権に出場するもメダルには届かなかった元アイスダンス選手。
現役引退後、アイスショーのオーディションに落選する日々を過ごしていた。
ここで物語の核となる「始めるのが遅すぎた。才能を見つけてもらえず、必要な支援が得られなかった」司の過去の語られる。
主人公のいのりと出会う
司は仕事を求め、選手時代にペアを組んでいた瞳が経営するスクールを訪れていた。
そこで主人公となるいのりと出会う。
いのりはスクールに通わせてもらうことができず、スケートリンク受付の迫間さんに「小鳥の餌のミミズ」を渡すことで、こっそりとスケートリンクにいれてもらいながら一人で練習をしていた。
いつものようにスケートリンクに入ろうとしていたところを司にみつかり
「きちんと親に相談しないといけない」
とたしなめられる。
司といのりの再会
後日、いのりは母親をつれてスクールを訪れる。ここで司といのりは再開する。
司はいのりに対して「ちゃんとお母さんに言えたじゃん」と耳打ちするが、いのりの顔はすぐれない。
母親はスクールに通うことをあきらめさせるため、各スクールを回っていたのだった。
萎縮しつつも勇気をだして「スケートをしたい」と訴えるいのりの姿をみた司は
過去の自分の姿を重ね「自分がコーチをする」と母親を説得する。
司の圧に負ける形で、母親はしぶしぶいのりがスクールに通うことを了承する。
感想
いのりは「普通の子」が学校でできるようなことが苦手で、周りからは「何もできない子」と評価されていた。
このあたりが以下のようなシーンで表現されている。
- 「同級生から同じグループになるのを嫌がられる」シーン
- 「学校の先生がいのりだけに時間をとって丁寧に教えてくれる」シーン
- 「母親が我が子にふりかかる障害をなるべく排除しようとする」シーン
いのりは周りの評価や、やさしさを理解しつつも
「何もない自分から変わりたい」「本当の自分はもっとできるはず」という気持ちを告白するシーン、
そしてその勇気をみて司の感情が動くシーンが第1話のハイライト。
今まで「うまくいかない」環境に置かれた経験がある人にはとても刺さると思う。
セリフが何もないページがあったり、セリフとは別にコマの中に登場人物の気持ちが書かれていたり
場面の表現が多彩で引き込まれる。
この漫画が人気な理由わかるわー
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